健気な野うさぎさんのレビュー
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普及価格帯の製品でありながら芯のあるしっかりとした音質にまとめられています。3つから選べるサウンドモード、私はタイトでコンパクトな低音表現を好むので [Clear] を使うことが多いです。本製品の素性が出る [Normal] も勿論よいのですが、低音成分の多い楽曲ですと、わずかながら“くどさ”を感じることもあり、そういった場合には [Clear] に切り替えることで音がスッキリします。[Bass] は若干ドンシャリでボーカルが少し遠くにいるイメージです。いずれのサウンドモードでも、それぞれの帯域が互いに干渉せず程よく分離された音を鳴らしてくれるので気持ちよく聴けるのが最大の魅力だと思っています。特筆すべきは「高音域が上まで素直に伸びること」です。普及価格帯の製品にありがちな「女性ボーカルの歯擦音が耳に刺さる」「高音域がこもる」「厚い音が団子になって聞こえる」こういった傾向の音とは一線を画す、確かな空間表現力を持っています。とくに、ピアノ・ギター・バイオリン・ドラムスなどの生楽器、きらびやかで厚みのあるビッグバンド、EDM でチキチキ刻むような音が得意であるような気がします。一方で、本体の操作性については改善の余地ありと感じました。音量調節/スキップ、プレイ/ポーズのボタンは周囲(ハウジング)と同じ高さで配置されているため、指先で操作するときに境目が判りづらく手探りのようになってしまい、スムーズに操作できません。音量アップの箇所には凸部があるものの、基本的には見ないで操作する部分であることを考えると何らかの工夫ができなかったものかと思います。内蔵マイクの特性について、とくにトラックやバスのエンジン音に相当する周波数の音が紛れ込むと、人の声を極端に拾わなくなります。後継機種が出るとしたら、操作性とマイク性能を高めてほしいです。良い点・悪い点、正直に書きましたが、総じてプライスパフォーマンスに秀でた良心的な製品だと思いました。会社としては KENWOOD のワイアレスヘッドフォンをあまり前面に押し出して宣伝している感じはしませんが、逆にそれが稀少性を高めている部分もあると思います。A社・S社などのオーディオブランドのヘッドフォンを着けている方を街で見かけることも多い中、あえて KENWOOD のロゴが映えるホワイトボディを選ぶのも粋なものです。長く使いたいです。
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